2019/06/19
【 環境への適応能力 】
先日の教室では夏の養生・サマーケアのひとつとして、冷え性対応を主に稽古しました。あくまで整体の見立てですが、気温の変化にからだがうまく適応できていない状態に、その原因を観るところがあります。
人の「体力」というものをどう捉えるかなのですが、
養生の道においては身体能力が優れているとか、運動神経がいいとかはことさら重要ではなく、
暑さ寒さという気温の変化に限らずに、人的環境も含めたあらゆる外的状況に対して、それらの変化を十分に受け入れられる力を「体力」として捉えます。
これまでの生きかたの経験的蓄積から物事に敏感になり過ぎてしまって、
必要以上に自分を守ろう守ろうとする気持ちが高くなってしまうと(敵視)、
こころとからだの動きはその柔軟性をなくしてしまって、
たとえば温度の変化に対して、今までの冷えの感覚をからだの中でうまく解消できない(認められない)ことから、
不調和という状態が生まれるからくりとも成っているものです。
からだとそれに連なるこころへの純粋なアプローチは、そうしたこれまでの経験的蓄積を無意識下に“もう飽きたっ(笑)”と卒業できているところに深みがあり、
ご自分の内に元からある生命の神秘に出会える旅路であるとも言えます。

整える具体的な箇所としては、からだの温度調節に密接な胸椎 きょうついの動きを良くする整体運動を行います。
夜も眠れぬほどの冷え性の方は肺の機能が低下し、呼吸も浅くなっている傾向にあるので、肩甲骨とそれに連なる胸の閉じ開きをスムーズにする動きも効果的です。
この夏にしっかりと汗を出すことが、次の呼吸器の季節である秋へのからだをつくるのです。
しっかり汗を出すことは、体内の不要な老廃物を排出し、新陳代謝と血液やリンパ液の流れを四肢末端まで活性化するのです。
夜、寝る前の足湯もおすすめです。
もっとも遠いところにある手の血行も良くなりますし、神経も安定してよりリラックスできますよ🍀

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